平成22年度 幹事長 高中正彦 退任挨拶

退任にあたって

平成22年度法曹親和会
幹事長 髙中 正彦

髙中 正彦昨年四月に法曹親和会の幹事長に就任し、五里霧中のうちにさまざまな行事や人事問題等に対応してきましたが、早くも退任の時期を迎えました。この「親和」は、親和会の1年間にわたる活動内容を記録として残すとともに、会員のみなさんに親和会をより深く知ってもらうために発刊するものです。肩の凝らないエッセイなども収録してありますので、是非ご一読をお願いいたします。

私は、幹事長就任に当たり、「力強い親和会」をキャッチ・フレーズとし、ライヴァル関係にある法友会に対し、政策立案能力、人材輩出能力で引けを取らない、あるいは凌駕するような組織作りを目指しました。政策立案については、会務委員会のいっそうの充実強化を図りました。外部講師を招いての講演会の開催、会議後のメトロでの懇親会(飲み会)の開催等は、会務委員会を活性化させることに効果があったのではないかと自負しています。毎回多数の会員の参加をいただき、充実した討議をしていただいたことに心から感謝いたします。この伝統は、次年度以降も是非引き継いでいただければと望んでいます。

また、親和会からの優秀な人材の輩出ですが、弁護士を取り巻く環境が厳しさを増している現在、旧来通りの東弁役員を送り続けることもなかなか大変になっていますが、本年も、篠原煜夫(大同)、山中尚邦(東法)、吉野高(二一)の3先生を東弁副会長に、山田博重先生を同監事に送り出すことができました。また、法曹人口問題等で大揺れの日弁連の理事には、冨田秀実(大同)、戸部秀明(東法)、吉野高(二一)の3先生を選出することができました。これらの先生方のご活躍を心からお祈りいたします。さらに、未来の司法を担う修習生の教育に当たる司法研修所の教官には、松田浩明(東法)、一宮正寿(東法)の両先生がすでに着任されており、そのご健闘に期待するところ極めて大なるものがあります。ただ、人事については、優秀な会員(特に若手会員)の発掘と将来を見通した人事構想の策定がまだ十分ではないように思われます。是非、次年度以降の検討をお願いしたいと思います。

私は、会派の役割ないし機能は、人材輩出機能(この中には政策立案機能を含む)、親睦機能、研鑽機能の3つであると考えています。この3つの機能をバランスのとれた形で発展させていくことが親和会の飛躍につながると思っています。どれか一つに特化してしまうことは、親和会の衰退を招来すると思います。東弁会員数が6000名を超え、会派に属さない無派閥層は、2000名を超えていると推測されますが、会派が今後も存在意義を発揮し続けていくために、そして、会派への求心力を維持していくために、われわれ何をすべきかが今問われているように思われます。明日を担う若手会員の意向を十分に吸収しつつ検討しなければならないと考えます。

終わりに、いたらぬわれわれ執行部に対して暖かいご支援をいただきましたことに厚くお礼を申し上げます。