2021(令和3)年4月吉日
法曹親和会会員 各位
就任のご挨拶
謹啓、春爛漫の日々が続いています。
会員の先生方におかれては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、私たち法曹親和会の執行部は、本年3月17日の法曹親和会の年度末総会におきまして、令和3年度執行部にご選任戴きました。
昨今の世界情勢を見渡せば、ミャンマーの軍事政権の暴走、南シナ海、台湾海峡の政治的不安定、ウイグル人への人権侵害、香港の自治権の危機、北朝鮮人民の苦境など予断を許さない世界情勢が続いており、また国内を見ても、新型コロナウイルスの蔓延など多くの課題が積み残されています。さらに、司法界においても、IT技術の進歩に伴う民事訴訟の合理化、訴訟促進を目指す訴訟記録の電子化、オンラインによる提訴の義務化などが議論されており、憲法的価値の維持との調和が求められています。
本年度法曹親和会執行部は、このような社会情勢を視野に入れつつ、弁護士は、何をすべきかとの観点から、累積する課題に取り組みたいと考えています。従前から課題になっている憲法改正問題、死刑廃止制度の問題、東京弁護士会の財政問題、公設事務所の規模の縮小化と法律相談の充実、若手弁護士への支援、弁護士自治の拡張充実などについて検討を重ねて時宜にかなった活動をする所存です。
今年は、ワクチン接種の効果で新型コロナウイルスの蔓延が防止できることが期待されていますが、他方ではワクチン接種の遅延と新型コロナウイルス第4波の到来も危惧されており、期待どおりの効果をあげられるかは不明瞭です。経済活動が縮小することによる自営業者の疲弊、解雇、自殺者の増加などすでに問題が表面化している状況のなかで、社会的弱者に対して、弁護士会としては法律相談を通じて支援する体制を確保し、この支援体制に対して、法曹親和会が積極的に取り組むことが求められているものと自覚しています。
このような取り組みを達成するためにも、法曹親和会の組織の強化が必要です。親和会内の三会派の結束と親和全期会との連携を図りつつ、会員のための研修の充実、会員相互の理解を深めるための親睦の機会を提供し、もって組織強化を目指す所存ですが、会員相互の親睦の確保は、上記の理念達成のためだけではなく、それ自体として価値のあるものと考えておりますので、コロナ禍の中でも何とか実現できることを模索したいと思っています。
私たち執行部は、創設以来70年を超える歴史と伝統を守りつつ、法曹親和会の発展に寄与する活動に専念する決意でありますので、会員の先生方におかれましては、私ども執行部に対して、格段のご配慮と指導を賜りますようお願い申し上げます。
敬具
令和3年度法曹親和会執行部
若松 巌
副幹事長
江坂 春彦 楠本 雅之 柴田 崇
池田 和郎 吉田 修 岸本 史子
佐々木広行 菅沼 真 露木 琢磨
副幹事長(事務総長)
石原 修
事務次長
川端 克俊 田中 博尊 奥 国範
常任幹事
藤井 裕子 矢部 陽一 氏家 大輔 棚橋 桂介
青野 晋也 大沼 竜也 文 景令 外山 大地
高石 哲 遠藤 温子 近藤 純司 立山 大就
親和全期会代表幹事
吉岡 剛